マインドフルネスを日常で実践するための5つのエクササイズ

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ただでさえ時間に追われている毎日の生活の中で、どうやって瞑想の時間を作ればいいの??ーーこれは、これから瞑想やマインドフルネスを始めたい人の多くが、抱く疑問かもしれません。

マインドフルネス瞑想の効果は、瞑想している最中や直後だけ感じられても、あまり意味がありませんよね。みなさんが本当に叶えたいことは、瞑想以外の活動をしている時間の中にあるはずです。

今回の記事では、私が実際に行っているマインドフルネス瞑想のメニューとその効果について、いくつかご紹介します。

日常生活に、マインドフルネスの恩恵をもたらしていくためには、一体、何をどのくらいの時間すればいいのかについて、あなたのライフスタイルの中で実践できるヒントが見つかるかもしれません。是非、参考にしてみてください。

1. ベーシックな日々の瞑想

photo by lillie kate "Empty Bed" on flickr.com
(photo by lillie kate “Empty Bed” on flickr.com)

目的

正しいやり方で瞑想を継続していくことで、脳が変化し、注意や感情のコントロールがより簡単に行えるようになることが、最先端の研究から分かってきています。そのような脳の変化は、情報の洪水の中でストレスフルな毎日を過ごす私たちにとって、大きな恩恵をもたらしてくれるはずです。

適した時間帯

朝食前、または、朝食後に、約15〜20分。

やり方

ステップ1. 5分間「集中する瞑想(サマタ瞑想)」を行います。

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ステップ2. 5分間「観察する瞑想(ヴィパッサナー瞑想)」を行います。

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ステップ3. 5分間、再び「集中する瞑想(サマタ瞑想)」を行います。

ステップ4. 気づきがあれば、ジャーナリングを行います。

※ジャーナリングとは、気づいたことなどのアイディアを書き残すことです。

(参照:「ストレスに強くなれる!マインドフルネス瞑想の正しいやり方」2章)

効果

穏やかな一日を作る

これは本当です。どういうわけか、通勤の満員電車の中でも、「あれ?!」ってぐらい、イライラしない一日を過ごすことができますよ。

気持ちの切り替え

たとえば、嫌な気分や感情がどうしても心の中から離れないときなどに、15分間この瞑想を挟むと、その後の活動に驚くほど集中することができます。

2. 今すぐ感情を鎮める呼吸法

photo by Arne Hjorth Johansen "Angry Young Man" on flickr.com
(photo by Arne Hjorth Johansen “Angry Young Man” on flickr.com)

目的

怒りや恐怖で我を忘れて、取り返しのつかないアクションを起こしてしまう前に、その強烈な感情を、今すぐに鎮めるための方法です。

適した時間帯

感情が爆発しそうなとき、焦りで我を見失っているとき、不安でしょうがないとき、誰かを勢い余って傷つけてしまいそうなとき、など。大抵の感情は、15〜20分以内で、なんとか鎮めることができます。

やり方

ステップ1. 瞑想に集中できる空間に移動します。

トイレの個室でもOK。とにかく、まずは、その場から離れます。つまり、「怒り」などを感じる対象から、物理的に距離を取るということです。

ステップ2. とにかく「呼吸を数える瞑想」を実行します。

立ったままやる場合は、背筋を伸ばして、真っ直ぐ立ちます。

ステップ3. 身体から感じる感覚の変化に、注意を向けます。

高ぶった鼓動や早まった呼吸が、徐々に静まっていく変化を感じとります。

ステップ4. 徐々に、理性的な脳が回復してきます。

「やるべき仕事」に戻るか、余裕があれば、「怒り」などを感じた状況を冷静に振り返ります。

(参照:「今すぐ怒りやイライラを鎮めるマインドフルネス呼吸法のやり方」)

効果

不安や恐怖をあまり感じなくなる

いつでも感情を鎮められるテクニックを持つことで、自然と、普段から不安を感じなくなり、未知の環境や出逢いに対しても、深い自信を持てるようになります。

自分の感じ方・考え方のクセが見つかる

また、感情的に動揺したり取り乱したりするたびに、深い呼吸によって心を落ち着け、冷静に状況を振り返ることを繰り返していくと、現実と自分の思い込みとのギャップに気づけるようになります。

3. 「スキマ時間」瞑想法

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目的

私たちの日常生活には、実は、驚くほどたくさんの「スキマ時間」があります。

エレベーターを待つ時間、コンビニの列に並ぶ時間、PCの起動を待つ時間、会議で全員が揃うまでの時間、エスカレーターに乗っている時間、赤信号で待っている時間…etc

しかし、ほとんどの人は、そんなとき、無意味に携帯電話を取り出します。(仕事のやり取りを、そんなスキマ時間でさえ行っている人も中にはいると思いますが…。)

そのような「スキマ時間」に、「呼吸に意識を向ける」マインドフルネスをクセ付けることで、マインドフルネスが目指す「今この瞬間に注意を払う」心の状態に、いつでも持っていくことができるようになります。

適した時間帯

日中に発生する5分前後の「スキマ時間」

やり方

ステップ1. 自分の鼻孔の裏、またはお腹で、呼吸の感覚を探します。

ステップ2. 注意が呼吸から逸れるたびに、呼吸に注意を向け直します。

効果

集中が途切れたときに、それに気付けるようになる

仕事、勉強、運動、他人との会話、などの場面では、目の前のことに集中する必要がありますよね。この「スキマ時間」瞑想法をクセづけることによって、関係のない他のことを考え始めた瞬間、自分でそれに気付けるようになります。

感情・思考と現実とを、分けて考えられるようになる

たとえば、怒りや不安や焦りなどの、強烈な感情が沸き起こっても、それに引きずられずに、冷静に現実を観ることができるようになります。

4. 一瞬でリラックスできる「シャヴァ・アーサナ」

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目的

一瞬にして感情を鎮め、肩こりや頭痛の解消までしてくれる、非常に強力な効果を発揮してくれるヨガの一つです。

たとえば、デスクワークを長時間した後や、鎮痛剤を飲みたくないとき、イライラした気分から気持ちを切り替えたいような場面などで、幅広く活用することができます。

唯一のデメリットは、「大の字で寝転がるスペースが必要」なことぐらいでしょうか…。

適した時間帯

帰宅直後、あるいは、入浴前、就寝前など。15分前後でOK。あるいは好きなだけ。

やり方

ステップ1. 絨毯かマットの上など、身体に負担をかけない床の上に、大の字に寝転がります。

ステップ2. 心の中で、「呼吸に集中する瞑想」を行います。呼吸から注意が逸れたことに気づいたら、呼吸に注意を向け直します。

ステップ3. 身体と心が深い落ち着きに包まれていることを感じたら、瞑想を終わります。

※もし眠りに落ちてしまう場合は、脚を閉じると良いそうです。

※このビデオのインストラクターさんの「お腹の膨らみ具合」を真似る必要はありません。心配しなくても、呼吸は勝手に深まっていきますので、大丈夫です。

効果

肩こり、頭痛、腰痛の軽減、あるいは解消。集中力の回復。気持ちの切り替え。心身の深いリラックス。

5. 疲労回復と同時に気持ちも切り替える「マインドフル・ヨガ」

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最後にご紹介するのは、私が、仕事から帰宅した後などに、よく行っている「ヨーガ瞑想法(マインドフル・ヨガ)」です。

目的

「ヨーガ(yoga)」という言葉には、「心と身体の統合」といった意味が含まれています。つまり、身体の緊張を和らげ、筋肉の凝りをほぐしていくことで、心もリラックスさせ、落ち着きと集中力を回復させることができます。

マインドフルネス瞑想法における「ヨーガ」は、「マインドフル・ヨガ」あるいは「マインドフルなハタヨガ」などと呼ばれることがあります。

つまり、座って行う瞑想は、呼吸に集中したり、心の中を観察したりしますが、ヨガでは、その対象が「身体」になるわけです。ヨガのポーズを取った状態で、頭の中では瞑想をする、と言い換えることもできます。

決して、ダイエットやボディラインのシェイプアップが一番の目的ではないので、アクロバティックなポーズに挑戦する必要はありません。心配しなくても、結果的に、自然と、健康的な身体や美しい姿勢に変化していきます。

ポイントは、自分の可能な範囲で、体全体の筋肉をストレッチさせることです。その結果、使いすぎた筋肉を労り、また、あまり使わない筋肉は活性化します。全身を深いリラックスで包み込むことができます。

適した時間帯

帰宅直後、あるいは、入浴前など。30〜50分でもOK。あるいは好きなだけ。

やり方

参照記事:「真似るだけで簡単にリラックスできる初心者向けヨガの基本ポーズ30型」を別ウィンドウで開き、1番の「シャヴァ・アーサナ」から順に、自分の可能な範囲で、写真のポーズに近い姿勢を取ります。

ステップ1. ひとつのポーズでリラックスを感じられるポイントを探します。

ストレッチする筋肉の感覚を感じながら、痛みを覚えるポイントは超えないようにします。

ステップ2. 呼吸に注意を向けます。

呼吸にともなって動くお腹の感覚を探し、注意がそれるたびに呼吸に戻します。ひとつのポーズを取りながら、呼吸に集中した状態をつくります。

ステップ3. 心の中と身体の中を観察します。

身体がリラックスしていく分、心も自由に考え事や妄想に移りやすくなります。考え事や妄想に気づくたび、呼吸や身体の内部に注意を向けましょう。

ステップ4. そのままの状態を可能な限りキープさせます。

ひとつのポーズで、できるだけ長い時間、リラックスした状態がキープできるようになることを目指します。

ステップ5. 呼吸の動きに合わせながら、次のポーズに移ります。

呼吸の動きとポーズを変える動きを連動させるように意識しましょう。次の図をご覧ください。

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息を吸う時、横隔膜が下がり、お腹や胸は広がります。つまり、胸が広がるようなポーズに移る時は、息を吸いながら行います。

また、息を吐く時は、横隔膜が上がり、胸やお腹は萎んでいきます。つまり、上半身を内側に曲げるようなポーズに移る時は、息を吐きながら行います。

例えば、次の、左から右のポーズへの動きは「息を吐きながら」、逆に、右から左へのポーズの動きは「息を吸いながら」行います。

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(spineuniverse.com)

注意するポイント

ポイント1. 決して、急がない。無理をしない。出来る限りゆっくりと行います。

ポイント2. やろうとして「コレはどう考えても無理だ」と感じるポーズは飛ばしましょう。心配しなくても、日々取り組んでいれば、身体は自然と柔軟になっていきますので、できるポーズも増えていきます。

ポイント3. 筋肉を、自分の限界より少し手前まで伸ばすことを意識してみてください。痛みを感じるほど伸ばしたり、自分の限界を無視して他人の体型に合わせようとすると、逆効果になります。

ポイント4. 一連のポーズの流れを意識してみてください。つまり、仰向けのポーズ→スタンディングのポーズ→また仰向け… のように、コロコロと激しく姿勢を変えることが目的ではありません。

ポイント5. リラクセーション用の音楽は非常に効果的ですが、心を奪われたり、心を激しく動かされてしまう曲は避けましょう。

効果

肩こり、頭痛、腰痛の軽減、あるいは解消。集中力の回復。気持ちの切り替え。全身の深いリラックス。病みつきになりますよ。

↓の基本ポーズ30型のひとつひとつを、上から順にゆっくりとしたペースで進めてみてください。きっと、参考になると思います。

真似るだけで簡単にリラックスできる初心者向けヨガの基本ポーズ30型

また、肩こりや首の痛みを今すぐ解消したい方には、↓の記事がおすすめです。

鎮痛剤にサヨナラできる!8分の座ったヨガで肩こり解消!!

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